ホーム > 診療内容 > 水虫について

水虫は国民病ともいわれるくらいとても有名で多くの人がかかっている病気ですが

実際はかなりの人が大きな誤解をしている病気です。

水虫は白癬菌というカビによる伝染病で人から人へ感染するものです。

水虫菌が多くいる場所は外では温泉、プール、スポーツジムなど裸足の人が多くいる場所に敷いてある足ふきマットです。

このような場所のマットを裸足で踏んで半日以上放置をすると感染する危険があります。

逆に言えばこのような場所で裸足にならない限りうつることはなく長靴や安全靴を長く履いて蒸れて水虫になることはありえません。

感染を防ぐためにはこのような場所にいった後は可能な限り早く足を洗うほかにはありません。

また水虫はかゆくてジュクジュクするものと思いこまれている方も非常に多いのですが

実際は少しかさかさしているだけでかゆみがないことも非常に多いです。

水虫の診断は見るだけで簡単にできると思いこまれているひとも多いのですが実際は熟練した皮膚科医でも見るだけでは診断は不能でカサカサした皮を少しとって顕微鏡検査で確認するしかありません。実際にこの検査をされずに水虫でない湿疹などの皮膚病に対して水虫の薬を無駄に外用されて症状を悪化させて受診される方も多く見受けられます。

治療についてもすごく誤解が多く水虫の薬を塗れば数日ですぐ治ると思い込まれている方が多いのですが足の皮膚は非常に厚いため最低3か月は外用していただかないと完治せずに再発してしまいます。また水虫の外用薬は市販のもの病院で処方のもの問わず非常にかぶれやすい薬ですので外用して余計に悪化するようであればすぐに中止して他の薬や場合によっては内服薬に変更しなければいけません。

足の水虫を放置すると爪の中に入って爪白癬になる患者さんもおられ。この場合は一部の爪白癬を除いて外用剤は効きませんので3か月から半年の飲み薬の治療が必要になります。この飲み薬はまれに肝臓などに副作用がでることがありますので血液検査をしながら安全にのんでいただく必要があります。

水虫は家族に一人いるだけでお風呂場のマットなどを介して全員に感染する恐れがありますので水虫の患者さんは家族全員の足の皮がかさかさして剥げていないか確認していただくことをおすすめします。

水虫は以上のことを理解して治療をすれば簡単に治る病気であり。外出先で裸足になったあとはこまめに洗うだけで簡単に予防ができる病気です。

水虫は自分のためもありますが他人や家族にうつして迷惑をかけてしまう病気でもあるのでしっかりした治療と予防を心がけていただくことをおすすめします。